2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

六月二十日

日記はいくら書いても仕方ないという気はする。結局のところ作品でなければ救いにもならない。(2013.06.20)

『ブッダの夢』河合隼雄・中沢新一

それなりに面白かった。全体的に中沢新一がよく喋っている。対談はやっぱり書き物よりも読みやすいところがありがたい。 ・・・僕はこの二人とも面白い人だと思うけど、ちょっと信用しないところはある。 (2013.06.20)

『ポケットがいっぱいだった頃』中島らも

中島らもという人。実は読まず嫌いしてた。どうも僕には「関西人」というのに苦手意識があって、この人もまたそういう雰囲気の付いてまわる人だったから。 で、この本は単行本未収録のエッセイ、対談を集めたもの。内容は、まあ面白い。(2013.06.19)

六月十九日

映画『ゆりかごを揺らす手』 (2013.06.19)

六月十七日

あの日々の気持を今の僕はもう正確には思い出せない。どんなふうに孤独だったか、どんなふうに同世代や大人たちを憎み嫌ったか、どんなふうに夢見たか。 仕方のないことだ。人は過去に生きてはいられないから。 どうしようもなく変わってしまうこと。僕が「…

映画『真夜中まで』

真田広之が演奏シーン等において少しかっこつけすぎな感じはあったけど、雰囲気は好きだ。状況にリアリティがあるのかは分からないが、ハリウッド映画みたいなすごいアクションシーンはなく、そのことが作品の肌触り(?)にリアリティを与えていた。街の撮…

六月十六日

率川神社の三枝祭。 映画『おくりびと』 映画『わたしのグランパ』 (2013.06.16)

六月十五日

時間が戻せるなら戻りたい。だけど何度戻っても同じことを繰り返すだろう。生きるってそういうことだから。(2013.06.15)

六月十一日

僕は歩いていた。目的地もなく、ただ歩いた。夜だった。いつまでも夜が明けることはなさそうだった。静かだった。月はないが明るい夜だった。 『アッシュベイビー』金原ひとみ 『光あるうちに』三浦綾子 映画『ミシシッピー・バーニング』 映画『大いなる旅…

六月十日

もし人間よりもう一つ賢い連中が存在すれば、その時、彼らから見た人間は、今人間がチンパンジーやゴリラに与えている地位と変わらないものになるだろう。その時、僕らは特権的な地位を捨て一動物となる。 動物の佇まいというのはしばしば僕をその美しさでハ…

『法然の宗教 万民救済の原理』高橋弘次

図書館でパラパラと見たとき分かりやすそうだと思って借りたのだが、読みやすいことは読みやすかったが、分かりやすかったかといえばどうもいまひとつだった。(2013.06.07)

『誰もが聖書を読むために』鹿嶋春平太

キリスト教徒がどんな読み方で聖書を読んでいるかを解説。非信仰者の目から見ればそれはちょっとと思ってしまうところはあるが、信仰とはそういうものなのだろう。 キリストは魅力だけれど、神や三位一体とかを信じることは今はできそうにない。信じることが…

六月五日

地上のことなんて、僕の知ったことじゃない! (2013.06.05)

六月四日

真夜中の道路をホースがくねくねと這っていた。その両の口から絶えず吐瀉物を吐き出して。 その日、僕は一羽の鳥を見た。それは墜落した天だった。 (2013.06.04)

六月三日

『あした咲く蕾』朱川湊人 短編集。どれもいい話。自分のことが虚しくなる。 過去のことばかり考えるようになったらおしまいだ、と書いている人がいたっけ。でもこんな夜には過去のことを思わずにはいられない。 (2013.06.03)

六月二日

意味がないから虚しいのか、虚しいから意味が欲しくなるのか。 お釈迦様の教えは素晴らしいと思うのだけど、どうも芸術とは相性が悪い。 部屋の片隅の植木鉢から神経が生えてきた。 (2013.06.02)

六月一日

静かに深く呼吸を乱して。 その日僕は天使だった。病気持ちで、堕落して、情けない天使だった。 正しい人になる努力はすべきだが、正しい人になったつもりにはなってはならない。 ある朝、一人の中年男が寝起きの大あくびをしたところ、その口から緑の鳥が飛…

五月三十一日

結局は自分が救われたいということ。 『福音書をよむ旅』井上洋治 窓。無音の空に風船が浮かんでいる。 夜の底に横たわる聖霊(?)を僕が見たのはいつのことだったろう。 寝転がっていた男はふと目に入った物干しざおの洗濯バサミに恐怖を感じた。 かえるの…

『悪い恋人』井上荒野

最初、読み始めたとき、文章が古いな、と感じた。なんとなく昭和の作家の文章を読んでいるような。だから、そこにシステムキッチンとか携帯電話という言葉が出てくると、なんだか違和感があった。それも、しばらくすると慣れてしまったが。 物語は、主人公で…

五月二十日

どんな罰を受けたとしても罪は消えない。 あの頃自分が嫌ったものの中にこそ本当のことがあったということなんだろうか。 僕は弱かった。自分のことしか考えていなかった。 (2013.05.20)

映画『ミス・ポター』

愛する人を失う(それも突然に)というのは耐えがたい体験だと感じないわけにはいかなかった。 レネィ・ゼルウィガーという俳優は美人とかいうんじゃないけど、好きな俳優だ。 (2013.05.18)

映画『アイ・ラブ・トラブル』

気楽に見れる映画。嫌いじゃない。 芸術映画のつまらないのは二度見る気にはならないけど、こういう娯楽作品の場合、10点中5か6くらいだったりしても、なんか妙に心に残る部分があったりして、何年後かにテレビ欄にそのタイトルを見つけたとき懐かしさと…

五月十五日

僕の中にすべてはあった。過去も未来も、人間が生まれる前の記憶も、人間が去って後の景色も。 本当の人間は狂ってなきゃおかしい。日常でまともなんていうのは本物じゃないんだから。 告白にはしばしば甘えがのぞいている。 興福寺南円堂、北円堂の特別公開…

五月十三日

この世的に健康になるほど、魂は死んでる。 病院かもしれないし屋敷かもしれないしあるいはまったく別のなにかだったかもしれない僕はその何階かに秘密の場所を持っていたそれだった初めて明かされたのだがそこにいとこのHが入っていきというよりは落ち込ん…

五月十一日

鏡のなかの宇宙に 瞬時 ひときわ強く星が瞬いた 悪魔が足を滑らした 僕たちは無言で 向かい合って 話していた しばらくして 彼の左目から 煙が出だした いつか僕は 自分の欠片を集めることに 熱中した だが 欠片は欠片のまま散らばった 色々の場所で 光って…

『松本清張カメラ紀行』

世界諸国を訪ねたときに撮った写真と取材日記とからなる。 落ち着いた雰囲気のいい本で、写真も全体的に好ましかった。(2013.05.10)

五月九日

僕は元来出不精な人間だと思う。だからといって、あんまり家の中にばかりこもっているのもよくないだろう。 それで困るのは今日みたいに晴れた日だ。なんだか外に出なければいけないんじゃないかという思いにしきりに駆られる。出たくて出るならいいが、そう…

五月八日

太陽の熱が僕の凍えて縮まった体を少しずつ解いてゆく。畑や田んぼを眺めながら歩く。神社の石段を上る。鈴がカランカランとなる。猫が堂の影へと走りすぎる。僕は社務所の縁側に腰掛けた。木の葉がざわめいている。陽光が葉の隙間からちらちらとこぼれる。…

『気分爽快! 身体革命』伊藤昇

胴体の動きは3つだけ、という視点は面白い。そのそれぞれ(①伸ばす・縮める②丸める・反る③捻る)を調整する3つの体操も分かりやすい。これなら続けられそうだ。 また、この本を読んで身体を理論的に学ぶことへの興味もわずかながら覚えた。(2013.05.07)

五月四日

薄暗くなり始めた部屋の壁に血が流れ、灰色の空は寂しく窓ガラスに貼りついている。窓の外には、あるはずのないレンガ色の大学の校舎があり、図書館の入り口前の広場を歩いている僕がいる。植え込みの樹の葉が無音で揺らめいている。(2013.05.04)