2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

朝雲

今朝、目を覚ましてベランダに出ると、向かいの山に一筋の雲が棚引いていた。そのこと自体は別段珍しいことではなく、自然の日々の営みなのだが、今朝、俺の気持ちはその景色にすっと引き込まれていった。俺はその景色に非常な懐かしさを感じた。およそ令和…

みんな病気で、みんないい

Aおはようございます。斎藤さん、今日もゴミ出しですか? Bそうなんや。すっかりわしの仕事にされてしもてなあ。そういうお宅も? Aそうですよ。ゴミ捨て場でのカミさんたちの井戸端会議なんていうのも近頃じゃすっかりなくなりましたな。今や定年した男ども…

愛は精神的な病いである

キリストや釈迦がなんや。あいつらただの病人やろ。俺らと同じ病人や。テーラワーダの連中が大乗批判しとるけど、大乗非仏で何があかんねん。大乗の奴らも仏教やありまへん言うたらええやないか。それよかテーラワーダの奴らの釈迦に対する態度こそ気持ち悪…

グッドバイ

存在というのは運命的な出来事なのか、それとも偶発的な出来事なのか。 世の宗教家たちが前世や霊界について語る一方で、多くの人にはそんなものは分からない。そして、多くの人はこの無意味な人生に大して疑問も持たず、あるいは何らかの意味づけをして生き…

彷徨

生きるってことは自分の愚かさを発見し続けていくことなんだろうか。田舎町の深夜の橋を一人歩きながら彼は思った。橋の下を流れる川の水音がいかにもきれいな音を立てている。彼には自分の人生が死に場所を求めて彷徨っているように感じられた。死ぬことも…

トランプゲーム

Aあけましておめでとうございます。正月、楽しんでますか? Bいやー、おめでとう。楽しんでますよ。親戚も来るからさ、みんなでトランプやったりして。 Aほのぼのしてますねー。ババ抜きしたり、七並べやったりして? Bそうそう。あと戦争とかね。 A「せーの…

いっぷく

しほうをやまにかこまれたまちのひとつのいえのべらんだでひとりのにんげんであるとおるはたばこをすいながらくものすきまにあらわれたあおぞらをながめてたいくつしていたかれはなにもやりたいこともなくただぼんやりとすごしているのだったかれはなにをす…

ココイチ

ココイチあるやん。カレーのチェーン店。年末あそこで食べたんよ。あそこのカレーって何かうまいもん食ったって気にならんねん。マズはないねん。全然普通やねん。そやけど何かちゃうねん。大体カレーなんてどこで食ったって普通やん。極上なんかないやん。…

日記

年末年始と昨年に続いて京都で過ごしています。 今日は午後2時から西本願寺の聞法会館で法話を聞くことにしていました。それまでの間、ずっとホテルの部屋で過ごすのも何なので、午前中、渉成園を見学しに行きました。庭園の外にはビル群が見え、造られた当…