五月十一日

鏡のなかの宇宙に

瞬時

ひときわ強く星が瞬いた

悪魔が足を滑らした

 

 

僕たちは無言で

向かい合って

話していた

しばらくして

彼の左目から

煙が出だした

 

 

いつか僕は

自分の欠片を集めることに

熱中した

だが

欠片は欠片のまま散らばった

色々の場所で

光っていればいいのだった

(2013.05.11)