十二月五日

 若いから不安定なんだろうか。それとも単なる性格か。虫歯のことでこんなに落ち込むなんて。

 夕食時、どうしようもない不安というか心細さというか、を感じた。以前にも知っている気持だった。生きることに対する不安、むなしさ。僕が生きてること、家族が生きてること、人間が生きてること、何の意味もない。文学も芸術も文明も、人間が滅びてしまえば無価値だ。人間はいつか滅びる。じゃあ今僕が生きてることってなんだろう。

 一緒にご飯を食べている家族もやがていなくなり、自分たちを覚えている人もいなくなり、生きていたことさえ忘れられてしまうのなら、なぜ人間は生きているんだろう。この感じは僕をとても心細くさせる。(2010.12.05)