更生

 僕は自分の過去にいくつもの過ちがあったことを認めよう。それが僕自身の責任によるものなのか、あるいは誰かのせいなのか、または環境のせいなのか、はたまた神のせいなのか、は問わないようにしよう。それらを問いだせば結局は生まれてきたことが間違いだったと言うしかないだろう。過去の過ちは、それが修復可能なものでない限り現在の生活にもその影響を及ぼす。時には罪悪感としてのしかかり、時には現在や未来の幸せを断念するよう迫り、また時にはふてぶてしく堕落への道を歩むよう唆す。いずれにせよ、それを全く意識せず現在の生活を過ごすことは難しい。が、しかし、人が健全に生活していくためには明るさが必要だ。たとえそれが正当な罪悪感であったとしても、それによって現在の生活に暗い影を落としてはならない。人は本来幸せでなければならない。完全に幸せな人間(そんな人がいるとして)は罪を犯しはしない。罪人はすでにして呪われているのである。よって、過去において罪人であったものが、これからの生活において正しく生きようとするならば、彼は幸せでなければならない。