2019-03-23から1日間の記事一覧

『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・カーソン

著者の自然との関わり方、自然に対する気持の持ち方などが語られている。甥である幼いロジャーを登場させることでちょっとした(けれども本質的な)教育論の要素も備えている。 著者の自然への向き合い方には共感するところが多い。ただ僕には著者の信念は少…

四月二十七日

午後、井平尾の湧水地「二ツ井」、春日神社と海住山寺を訪ねた。 「二ツ井」は「樫の井」と「柏の井」と二つの井戸があるからそう呼ばれている。どちらもよく澄んだ水で、触れるとひんやり冷たい。井平尾地区は一昔前の日本の集落といった風で、狭い路地、土…

『夢のつづきのそのまたつづき リッペルのぼうけん』パウル=マール

お父さんとお母さんが外国へ行くので、ヤーコプさんと留守番することになったリッペル。読みかけの本をヤーコプさんに取り上げられてしまったリッペルは夢の中でその「つづき」を見るのだけど・・・。夢と現実とが混ざりあって展開するリッペルの日々。 この…

『オール・アバウト・マイ・マザー』

おもな登場人物は女性と女性になった男たち。皆それぞれの過去や事情を抱えている。冒頭で主人公の息子がノート(手帳)に文字を書きつけるシーン。ノートが透明になって下からペンの動きだけが映される(ちょうど宙に文字を書きつけているような映像)のが…

四月二十三日

夕方、父の部屋に西日が差している。黄金色の光が白く透けたカーテンを通り越して部屋を照らしている。僕は思わず光の落ちた床に寝転ぶ。時間が止まってしまったみたいだ。金色の光を浴びて僕の肉体はなくなってしまった。 この頃、体を動かすのが前より好き…

『わたしさがしのかくれんぼ』P・マクラクラン

自分だけの「居場所」を失った少女が周囲の人たちとの関わりの中で再び「居場所」を見つけ、前向きさを取り戻す。 素朴な物語だった。著者は自分の伝えたいことを率直に書いていると感じた。優れた作品だとは思わなかったけれど、著者の登場人物たちへの視線…

四月十七日

花を生ける。僕は自分が美しいと感じる姿を探す。でもそれは花にとって快適だといえるだろうか。 よく晴れた暖かい日だった。陽の光を浴びて草は生き生きと力に溢れていた。こちらからもあちらからも鳥のさえずりが聞こえてくる。家々のベランダには布団や洗…

『花になった子どもたち』ジャナット・テーラー・ライル

姉妹の成長の物語。同じ作者の『エルフたちの午後』がわりと厳しめの内容だったので、この作品も次の展開がどちらに転ぶんだろうかと少しヒヤヒヤした気持で読み進めた。最終的にはホッとできる物語だった(のだと思う)。(2012.04.17)

四月十五日

今の僕の生活はある意味逃げ出した後の生活といえる。苦しみも少ない代わりに自分の内に強い衝動もない。ゆっくりと自己を確立していってはいるけど、時々ほんとにこれでいいんだろうかと思うこともある。 不思議や神秘は時として僕を思考停止に陥らせる。 …

四月十日

快晴。近辺の桜は一気に咲いた。 母と井手町の桜まつりへ出かけた。玉川沿いに桜がずーっと植えてある。平日だけれどそれなりに人出もあり、のどかに賑わっていた。中年のおばさん連、老夫婦、若いカップル、学校を終えた小学生ら、絵を描いている人、バーベ…

四月九日

最近、自室を含めてずいぶん掃除しているのだけど、人間本来無一物だと考えると、ほとんどの物が要らないのかもしれない。ただ、物をため込んだりする性質が、案外人間の文化活動を発展させてきたんじゃないだろうか、とも思ったりするので、あんまり何もな…

四月七日

カセットコンロ購入。内炎式なのだけど、どうなんだろう。 いろいろ気にしすぎるのは良くないと思いつつ気にしてしまう自分がいる。それならもう気にすることはOKにして、気にする自分を受け入れつつ状況を冷静に(少し冷めた目で)見ている自分を強くしよ…

『青い髪のミステール』マリー=オード=ミュライユ

前向きで、明るくて、たくましくて、頭のいい女の子のお話。(2012.04.06)

四月五日

おかしいといわれてもいい。やり過ぎだといわれても構わない。自分の人生だし自分が納得できないのはいや。 法華寺の雛会式。尼僧さんたちが声明(?)をしたのだけど、いまひとつ体にも心にも響いてくるものがなかった。ソロパートの人(二人)が明らかに練…

『こわいものなんて何もない』ジャン・マーク

期待したほど面白くなかった。全体的に効果を狙いすぎな気がした。小学生の頃に読んでいれば、いろいろ理解できない部分は多かったにせよ、今より面白く読めたかもしれない。(2012.04.04)

四月二日

月ヶ瀬へ梅を見に行った。梅はまだ七分咲きくらいのところが多かった。のどかな雰囲気を楽しんだ。 梅にも香りの強い種類があるらしく、よく匂う場所とそうでない場所がある。枝垂れ梅も趣があって、特に緑がかった白い花をつける枝垂れ梅を綺麗だと思った。…

『話すことがたくさんあるの・・・』ジョン・マーズデン

素敵な本。親との関係で子どもがどんなふうに傷ついているか。一人でも多くの親が自分自身のあり方に向き合うようになってほしい。(2012.03.29)