四月二十七日

 午後、井平尾の湧水地「二ツ井」、春日神社と海住山寺を訪ねた。

 「二ツ井」は「樫の井」と「柏の井」と二つの井戸があるからそう呼ばれている。どちらもよく澄んだ水で、触れるとひんやり冷たい。井平尾地区は一昔前の日本の集落といった風で、狭い路地、土壁、家の畑、どれも僕の目には魅力的だった。春日神社は大きな銀杏と楓の木のある気持のよい開放感のある神社。快晴だったから余計そう感じたのかもしれない。

 海住山寺は何年か前、ここに越してきて最初の夏に弟と来て以来。その時は加茂神社の参道脇から山の中を徒歩で上った。今回は車。来てみてこんなにいいとこだったんだと感じた。前回は探索って感じで訪れたけど、今回は落ち着いて景色や空気を味わった。なんていうか、ここに寺を開いた昔の人の気持が分かるような気がした。車のない昔にはより一層ここは下の世界とは異なる雰囲気に包まれていたんだろうなあ・・・分からないけど。(2012.04.27)