日記

日記を捨てた。一番古いやつで2010年。これで日記を捨てるのは二回目だ。一度目は大学生のとき。中学生の頃から書き溜めていたものだった。日記を捨てるというのはなかなか辛い作業だ。その時その頃にしか書けないものがたくさんあるから。読み直すといろんな記憶が蘇る。今の自分からは失われた過去の景色や自分にも会える。けれども、なまの、むき出しのものが書かれている−−だからこそ面白い−−ため、もし身近な人たちの目に触れてしまったら、彼らを傷つけてしまう可能性がある。一度目も今回も日記を捨てる一番の理由はそれ。自分という人間にとってかけがえのない記録ではあるけれど、誰かを深く傷つけてしまうかもしれないものを残しておく必要はない。さようなら。