「企画展 富本憲吉入門」に活力をもらう

先日、奈良県立美術館で開催されている企画展富本憲吉入門に行ってきました。たまには文化的活動もしないとね。


皆さんご存知のあの(どの?)富本憲吉です。念のために言っておくと、日本近代陶芸の父とも言われる陶芸の巨匠です。これまた有名な陶芸家バーナード・リーチとも親交のあった人物です。


この企画展を体験してのぼくの感想を一言で表すなら「活力をもらった」というのがふさわしいでしょう。活力に満ちて美術館を出た時のぼくの姿をお見せすることができなくて残念です。


展示は大きく3つーー奈良時代、東京時代、京都時代ーーに分けてあり、それとは別個に白磁が独立して展示してあります。それぞれの時代の特徴的な作品が選ばれておりとても分かりやすい展示だったと思います。


奈良時代は富本憲吉が陶芸を始めた当初に取り組んだ楽焼や土焼、それらに使われた文様などが展示してあります。個人的にはこの初期の素朴で力強い作風が一番好みでした。


その後も東京時代、京都時代を通じて憲吉は染付、白磁、色絵、金銀彩と制作の幅を広げていきます。エネルギーに満ちた作品群は見ているだけで楽しく元気が出ます(ただ、京都時代の作品は洗練されたといえば洗練されているのですが、何となく小さくまとまっている感じがしていまひとつ心が引かれませんでした)。


さて、久しぶりの陶芸展鑑賞は大正解でした。自分が器を見て元気をもらうタイプの人間だと知ることができましたし。ま、美しいものに活力を与えられるのは人間の特徴の一つでしょう。富本憲吉、バーナード・リーチつながりでルーシー・リーの作品集買っちゃおうかな。