2019-12-26 犠牲 猫の死が道路に張りついていた。 僕はその死骸をよけて運転した。 そして僕は生きている命を拾いに行った。 その戻り道、猫の死骸はもうそこにはなかった。 ただ濃い紅(べに)の血が道路に散らかっていた。 血はアスファルトに染み、 さらに下の土へと還り、 千年の報いとなって慈雨を降らせる。