夕方

    黄昏時、僕は近所のドラッグストアへと歩いている。太陽の光はだんだん弱くなり、夜が少しずつ辺りの空気に広がっていく。物の形を縁取る輪郭がぼやけ、薄闇の周囲に溶け込んでいく。こんな時間には物語が似合う。昼間のくっきりとした現実が形を崩し始め、頭の中の、空想の、想像の世界と混じり合っていく。昼の間、枷をかけられた想像力が枷から抜け出し、自由に飛び回り始める。