映画『サン・ジャックへの道』

 母の遺産を相続するためにそれぞれ別の生活をし、仲もよくない兄妹弟が巡礼ツアーに参加するのが物語の始まり。映画はその三人を含めたツアー参加者とツアーガイドの道中を描いている。最初バラバラだったツアー一行も最後にはバラバラではなくなっている。また、それぞれがこの巡礼を通じて抱えている問題の解決の一歩を踏み出したり、新しい自分を発見したりと変化していく。

 映画の前半は言葉、言葉、言葉。言葉が画面に溢れている。自己主張や罵りや映画の時々に挿入されるそれぞれの夢の世界も楽しかった。(2012.06.25)