2020-08-31から1日間の記事一覧

生命

この命の先端で震え、生かされている自分、もはや自分でさえなく、ただ連綿と続いてきた生命の営みの最果て。闇雲に触手を伸ばし、世界を感知し、おのれを切り離し、ようやく手に入れたこの自分という不確かな存在を、曖昧な輪郭を、

変わらず存在していること

夜、涼しい風が滑り込んで、遠い昔に失ったはずの世界に対する優しい感情を連れてきてくれる。虫の声、世界は静かに安らいでいる。